JR貨物仙台の移転にメリットはある!?そもそもどんな駅なの?

 

2022年6月10日、仙台市宮城野区に存在する仙台貨物ターミナル駅の移転先である

岩切地区の工事現場を報道陣に公開しました。

 

JR貨物工事を完了するのは2026年内としており、文化財が建設予定地に存在したため、当初よりも遅れてはいるものの期限以内に完成させるとしています。

 

震災時には連日報道されていましたが、最近はあまり話題になっていない東北地方のニュースとなっております。

 

ですから、仙台貨物ターミナル駅とはどんな駅かということも知らない人も少なくないはずです。

 

この記事では

 

  • そもそも仙台貨物ターミナルがどんな駅なのか
  • この工事が完了するとどんなことが起きるのか

 

これらのことを2本立てで紹介していきたいと思います。それではよろしくお願いします。

 

 

目次

 

 

そもそも仙台貨物ターミナルがどんな駅なのか?

 

仙台貨物ターミナルは宮城県仙台市宮城野区宮城野のJR東日本が所有している駅です。

 

元々の名前は宮城野駅という名前ですが、2011年3月12日に行われたダイヤ改正に合わせて現在の仙台貨物ターミナル駅に改名されたという変わった経緯があります。

 

この駅は貨物も旅客も運ぶ一般駅として建設されましたが、運行が開始されてから旅客を乗せたことはなく、貨物駅として運用されていました。

 

貨物駅ということもあり、食品や飲料を始め、紙や化学工業品、機械など貨物として積み込める荷物は一通り載せられます。

その他にがれきや汚泥貯留槽などの産業廃棄物の取り扱い許可も所持しているので産業廃棄物の入ったコンテナを輸送することが可能となっています。

 

ここに集められた貨物を各地に届けるトラックの集配場としても使用されていたことから、東北の物流を支えていた駅となっていました。

 

そして2016年に、仙台貨物ターミナル駅の跡地が病院や自衛隊の駐屯地が近くにあるなど広域防災拠点としての立地条件が整っているため移転することが決まりました。

 

JR貨物宮城県で、仙台貨物ターミナル駅を移転し敷地を売却することで合意し、したがって当駅は宮城野区岩切地区に移転することになりました。

 

次の章ではどんな駅になるのか、跡地はどのように活用されるのかを紹介していこうと思います。

 

 

この工事が完了するとどんなメリットがあるのか?

 

岩切地区に建設される新しい貨物駅はE&S(発着線荷受)方式を採用した最新の駅となっています。

 

この方式がどんなものかというと、貨物を搭載した列車が着発線場に到着したら、その貨物を一度コンテナホームに運び込むことなく、着発線上でそのまま荷受を行うことができる方式です。

 

もう少し具体的に言うと、着発線上にトラックやフォークリフトが待機しており、そこで荷物のやり取りを行います。

 

現在、この方式の駅は全国に31駅あり、駅構内での複雑な入換作業が要らないため、大幅なリードタイム短縮とコスト削減が図れることから、今後建設される貨物駅にも積極的に採用されることが予想されます。

 

このようにして仙台貨物ターミナル駅は場所を変えて、最新の機能を備えた駅として生まれ変わるのです。

 

次に仙台貨物ターミナル駅跡地に建設される広域防災拠点ですが、普段はサッカーや野球ができる広場と緑地が広がる大きな公園して利用されます。

 

また防災時に消防車などの緊急車両やヘリコプター、防災に必要な物質を集中運用できるようにするため、この場所には大きな立体物があまり存在していないのも大きな特徴です。

 

災害が起こらないに越したことはないのですが、もし起きた時に人々の命を繋ぐ拠点として活躍することを期待しています。

 

 

まとめ

 

実を言うと私自身もこの記事を書く前は、最近の東北で取り上げられているニュースに関して関心を持っていませんでした。

 

ですが、この記事の元となったニュースを読んだときに被災した東北地方も一歩ずつ前に進んでいることを強く感じました。

 

この記事がすこしでも東北に対して関心を持ってもらうきっかけになったりすることを切に願います。

 

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。